振動試験 Vibration Test
国際計測器の振動試験
国際計測器の振動試験は、包装貨物輸送振動試験の国際規格の低周波数化、高ストローク(高振幅)化、さらに実振動再現試験を行う際に生波形を出来るだけ波形加工しない実振動に近い状態で実施する際の高ストローク(高振幅)振動試験に対応します。
国際規格の振動試験の低周波傾向は、振動試験における振動振幅が大きくなることにつながり従来型の振動試験機では対応が困難になることが推測されます。
またJIS E4031-2013 (IEC 13366)鉄道用品振動衝撃試験に於ける3軸同時ランダム波試験、さらに最近需要が高まる原子力発電サイト内設備の正弦波3軸同時試験、3軸同時ビート波試験等の多軸振動試験に対応します。
国際規格振動試験の低周波数、高ストロークに対応
ASTM D4169-16
2016年に改訂されたASTM D4169-16 トラック輸送ランダム波振動試験は、低周波領域における振動レベルが旧版に比べて高くなり、それにともない振動最大振幅が旧版35.27mmp-pから、65.59mmp-pへと大きくなっています。
旧版トラック LevelⅠ |
2016年版トラック High Level |
2016年版鉄道 High Level |
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実効加速度 Grms | 0.73 | 0.70 | 0.41 |
最大振幅 mmP-P | 35.27 | 65.59 | 21.97 |
ISTA (International Safe Transit Association)
国際安全輸送協会のISTA 3A Pick-up & Delivery Vehicle 規格のランダム波振動試験は、ますます需要が高まる宅配輸送の振動試験規格です。振動試験には58.72mmp-pの最大振幅が必要です。
ISTA 3A Over-the-Road Trailer |
ISTA 3A Pick-up & Delivery Vehicle |
ISTA 3H Steel Spring Truck |
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実効加速度 Grms | 0.53 | 0.46 | 0.54 |
最大振幅 mmP-P | 47.12 | 58.72 | 45.13 |
GB
中国の包装貨物振動試験規格であるGB/T 4857.23-2012 のランダム波振動試験は、レベルⅠの振動試験を行うには61.4mmp-pの最大ストローク(振幅)が必要です。実効加速度も0.82Grmsであり、国際規格の中でも大きなストロークと実効加速度が必要です。
Level Ⅰ | Level Ⅱ | Level Ⅲ | |
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実効加速度 Grms | 0.82 | 0.58 | 0.41 |
最大振幅 mmP-P | 61.4 | 43.4 | 30.7 |
ISO 13355
ISO13355-2001 は2016年にISO13355-2016 へと改訂されランダム波試験の最小周波数は2Hzからに変更されました。それにともないJIS Z0232-2001―包装貨物振動試験規格も2020年2月20日に改訂され2020年版となりISO13355-2016に準拠しました。Annex B B.2[Japan]の振動ストロークは、Annex A[Normative]より大きなものになっています。
ISO13355-2016 Annex A [Normative] |
ISO13355-2016 AnnexBB.1[Europe] Level 3 |
ISO13355-2016 AnnexBB.2[JAPAN] |
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実効加速度 Grms | 0.61 | 0.42 | 0.48 |
最大振幅 mmP-P | 21.89 | 18.44 | 34.27 |
高ストローク実波形再現振動試験に対応
近年、新興国への貨物輸送の度合いはますます高まり、輸送環境の悪い道路を模擬した振動試験の需要が高まっています。国際計測器の振動試験は、高ストロークの実振動波形の再現試験に対応します。
波形加工なし(生波形) | 1.5Hz ハイパスフィルター加工 |
1.5~100Hz バンドパスフィルター加工 |
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最大加速度 G | 2.8 | 1.8 | 1.3 |
最大片振幅 mm | 150.8 | 62.3 | 62.8 |
波形再現可能 | 波形再現可能 |
国際規格 鉄道用品振動衝撃試験の3軸同時振動試験に対応
IEC 61373:2010の改訂に伴って発行されたJIS E4031:2013(鉄道車両用品ー振動及び衝撃試験方法)では、耐久振動試験をXYZ軸各軸5時間と規定されています。しかし実効加速度をXYZ軸各々変更せず3軸同時で試験を行えば5時間の耐久試験が許容されています。
国際計測器の振動試験では、鉄道用品の振動耐久試験を大幅に時間短縮できます。
国際規格 多軸同時ビート波試験に対応
国際計測器の振動試験は、電気製品の国際規格であるIEC60068-2-59:1990(JIS C0056:2001)、米国原子力規制委員会(NRC)が支持するIEEE Std. 382 の2軸同時ビート波振動試験に対応します。さらに特に最近ますます需要が増している原子力発電サイト設備の3軸同時ビート波振動試験にも対応します。
3軸同時 正弦波振動試験に対応
国際計測器の振動試験は、従来型の振動試験機では対応しにくい3軸同時正弦波試験に対応します。
原子力発電サイトの設備の耐震多軸振動試験に対応します。
3軸同時正弦波試験
周波数:20Hz
加速度X軸:10.00m/sec2
Y軸:39.22m/sec2
Z軸:39.22m/sec2
試験時間:2分間
国際規格(ISO, ASTM, ISTA)対応型振動試験機
電気サーボモータ式 3軸振動試験機の外観
国際規格への対応を支える国際計測器の技術
国際規格に対応するため国際計測器の振動試験機は様々な優れた技術で、国際規格の低周波数化、高ストローク化、3軸同時振動試験に対応します。
電気サーボモータ式リニアアクチュエーターは、高ストロークで高精度の振動試験を実現します。またエアばねユニットは振動試験機を床上設置しても低周波の振動試験に対応します。
さらに国際計測器独自の3軸振動テーブルが高精度の3軸同時振動試験を支えます。
国際規格対応型電気サーボモータ式多軸振動試験機主要仕様
電気サーボモータ式2軸振動試験機
サーボアクチュエータ上下×4、水平×2
series | VTS- | 10ES-2-100/50 | 30ES-2-120/50 |
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加振軸数 | 水平(X軸)1軸、垂直(Z軸)1軸 | ||
振動台 | mm | 1000 | 1200 |
最大加速度 | m/s² | 24.5 | 24.5 |
最大変位(X、Z軸) | mmp-p | 150 | 150 |
振動数範囲 | Hz | 1~200 | 1~200 |
最大搭載質量 | kg | 500 | 1000 |
電気サーボモータ式3軸振動試験機
サーボアクチュエータ上下×4、水平×4
series | VTS- | 10ES-3-100/50 | 30ES-3-120/50 |
---|---|---|---|
加振軸数 | 水平(XY軸)2軸、垂直(Z軸)1軸 | ||
振動台 | mm | 1000 | 1200 |
最大加速度 | m/s² | 24.5 | 24.5 |
最大変位(X、Y、Z軸) | mmp-p | 150 | 150 |
振動数範囲 | Hz | 1~200 | 1~200 |
最大搭載質量 | kg | 500 | 1000 |